下諏訪南小学校
「カラマツ屋根の学び舎…みんながつながる輪」
子ども達の１日が始まる昇降口から図書館までを見渡せる3層吹き抜けとし、自然採光・通風が取る一体的な空間とし、天井部分にカラマツ材のルーバーを使用し腰板にカラマツ羽目板を取り入れ、柔らかな木の温かみを感じることはもちろん、学校全体を環境教育の場と捉え、五感で感じる生きたエコ教材となっている。
人の動きにより自然とできる”人と人がつながるための輪”。小さな学校という社会の中で、子ども達が柔軟に対応しながら連携して共存していけるような環境づくり、先生と児童が相互に学び、体験・経験すべてが教材となるような学校づくり。みんなでひとつの輪になって学べる建物とした。
児童昇降口を校庭側にし、歩車分離を図るとともに、校舎中央に設け脇の職員室からは見通しの出来る開口部を設け、管理しやすく、教師と児童の互いの触れ合える場所とし、また、視覚性もあり防犯面でも効果を発揮している。校舎棟は中庭及び・中廊下型とし、建物ごと採光を考慮し隣棟間隔を確保。室内環境は自然の通風を取り入れている。カラマツの大屋根の下で木の温もりを感じながら学び、諏訪盆地を表現した中庭を眺めて、四季折々の自然環境を楽しむことができる。
「みんながつながる輪」としての回廊性廊下は、動線としてわかりやすく、教室移動距離を最小限とし、１学年１ゾーンの基準階形式でクラス相互の連携し学年ごとまとまった教育環境を可能にするとともに、南北にアルコープや展示スペースを持つ大きな廊下を設け、高学年と低学年の交流にも配慮した。
将来の地域開放を見越し、西側を教室ゾーン、東側を地域開放ゾーンとし間仕切りで区分できる。オープンスペースは、多様性に十分対応できるフレキシビリティを持ったエリア。校舎南北を結ぶ「南小アーケード」にはオープンライブラリーとして開放的な図書室としての機能、音楽室も客席のある２層吹き抜けのミニホールを設けた。
DATA
| 所在地 | 長野県下諏訪町 |
|---|---|
| 竣工年月日 | 2015年3月 |
| 延べ面積 | 教室棟 8,728㎡ 学童クラブ棟 671㎡ |
| 構造 | RC造・S造 |
| 階数 | 3階建PH1階 |